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鍼灸治療院で睡眠障害を治していくために最低限必要な事

鍼灸治療院で睡眠障害を治していくために最低限必要な事

睡眠障害に鍼灸治療院ができることとは?

睡眠障害で病院へ行くと簡単に睡眠薬などの眠剤が処方されます。

これは、あくまでも『眠れない』という状態に対して『眠れた』という状態に変更したというだけ。

確かに、寝れずにモゾモゾし続けるよりも寝れた方が良い感じはします。

しかし、得られるものとしてただ一つ、起きている状態異常の疲労が積みあがらないというだけであって本当の意味の睡眠にはなっていません。


1.本当の睡眠とは?

本来であれば睡眠中には以下の5つの作業を行う必要があります。

1.消化吸収
2.疲労回復
3.身体成長
4.脳内整理
5.糞便形成


これらを確実にこなしていかなければ健康を保つことができませんので睡眠時間はとても重要な時間帯といえます。

それを薬の力で寝ている状態を作ってしまうと、これらの作業は何一つ進むことがありません。

要するに、薬で寝ている間は、この5つの作業は何一つできずに、疲労がそれ以上積みあがらないというだけだったりするわけです。


2.睡眠障害を引き起こす原因について

そもそも眠れなくなる原因には何があるのでしょうか?

1.体内の気の乱れ
2.力が入っている筋肉
3.睡眠力を発揮できる体力
4.睡眠をとりやすい呼吸
5.熟睡できるような精神状態


などなど、どれ一つであっても乱れれば睡眠障害が起きやすくなります。


1.体内の気の乱れ

西洋医学では全く検査対象にならない項目ですが中医学では一番重要な考え方になります。

陰陽の気が体内を張り巡らせている状態で人間は生きれているのです。

その気が乱れることがすなわち生活できない状態といえます。病気で日中動けないとか寝れないという状態を指しています。


2.力が入っている筋肉

筋肉に力が入っている間はまだ活動中という認識になります。

そのため、動きすぎたり疲れがたまった状態は寝る前に体をほぐさないと寝ている間にどんどん筋肉が固まってしまいます。

寝る前にすでに筋肉が固まっていれば眠れなくなりますので不眠症になってしまいます。


3.睡眠力を発揮できる体力

睡眠力はすなわち、回復力であり成長力になります。

この力がなくなったことを老化と考えると年を取っても眠れる人はまだまだ睡眠力がありこれからも長生きの可能性があります。

一方、年々寝れなくなってきている場合には、睡眠力の低下とともに寿命が尽きる方向に着実に進んでいるという目安になります。


4.睡眠をとりやすい呼吸

睡眠は副交感神経で活動するものなので、日中よりも深い呼吸になっている状態が最も好ましいとされています。

しかし、考え事や怖い思いをするとリラックスして眠ることができなくなります。

これは、寝ているときも呼吸が浅くなっている証拠です。

一方、日中にリラックス状態を続けている場合、起きているときも寝ているときも、ほぼ同じ状態の呼吸になってしまうので、睡眠障害が起きやすくなります。


5.熟睡できるような精神状態

考え事や、ストレス(怖い思い、恐れ、悲しみなど)を常に持っている状態だと、ゆっくり眠ることができなくなります。

できる限り、脳内に考え事が残らないように、日記を書くとか翌日のタスクを書き出しておくとか、日ごろから注意しておくことが重要になります。


3.鍼灸治療院が行うべき睡眠障害に対するアプローチ

キュアハウス鍼灸治療院では、これらの原因とともに、患者さん一人一人の体格や性格も含めたうえで施術方法をその日その日で選択していきます。

世の中の鍼灸治療院では、オーダーメイド治療を行うことが非常に少なく、得意な方法を提供しているだけの治療院が多いように感じます。

これは、私が治療院を開業する前に300軒以上の治療業界を、時には患者として通院したり、時には治療家として勤務したりしてきた経験から話しています。

なので、当時の治療業界とは当然現代の治療業界は変わってきているので、そういう鍼灸治療院ばかりではなくなってきていると思います。

とはいっても、一番重要な治療方法は、一度目の施術だけではありません。

むしろ、二度目三度目の際にどのような変化があったのかを聞いたうえで、さらなるアプローチをしていくことが重要になります。

そのため、患者さんが来院されたときに、どれだけ本音の話を患者さんから引き出すかが重要になります。

社交辞令で聞き心地のいい言葉を並べられたら本質が消えてしまいます。

だからこそ、キュアハウスは脈診や触診から睡眠状態を確認していきます。

そこで得た情報をもとに最近の睡眠状態を聞くようにしています。


4.睡眠状態は言葉よりも身体に正直に表れるもの

患者さんからは『よく寝れるようになりました。』という言葉が聞けても身体に睡眠の質が現れているかどうかの確認はしなければなりません。

患者さん的には眠れるようになったとしても、体内では全く疲労が抜けていない場合も内臓が丈夫になっていない場合もあります。

だから、私は先回りをして事実から入るようにしています。

脈診や背中の触診で、睡眠状態や考え事、内臓の異常などが判断できます。

なので、脈も肉体も精神も整って、患者さんから『よく寝れるようになりました。という話が聞けて初めて質のいい睡眠と判断できるわけです。

これが、鍼灸治療院の力なのではないでしょうか?

薬を飲んでいるだけでは得られません。

ツボ治療だけでも得られません。

サプリメントや健康食品では何も変わらないのです。

眠れない状態を寝れる状態にしたとしても身体の状態は完全に睡眠不足。

こんな状態はたくさんあります。

しっかりと眠れるようになっていきましょう。


まとめ

睡眠障害を鍼灸治療院で治していく場合には、病院のように各種検査機器がそろっていることはありません。

なので、よりコミュニケーションをとり、身体の状態も判断材料にして睡眠コントロールを行っていきます。

よって、鍼灸治療院でありながら、睡眠状態も身体の状態も確認せずに毎回同じ処置を行うような治療院では回復できません。

確実に治していくために正しい診断と治療方法を提供してくれる鍼灸治療院を選んでいきましょう。