なぜ、中途覚醒(夜中に目覚める)してしまうのか?
気持ちよく眠れたはずなのに、なぜかまだ2時間しか眠れていない。
それでいて、スッキリと目覚めてしまった感覚。
まだ朝までは長いので、もう一度寝ようとしても、なかなか寝つくことができない。
この場合、どうすれば良いのでしょうか?
こちらの動画で、中途覚醒を根本から改善させる方法をお話しています。
この動画では、夜中に目覚めた場合にどうすれば良いかというその場しのぎの方法をお伝えしました。
では、『なぜ、中途覚醒しなければならないのでしょうか?』
それは、次の5つが理由になります。
1.考え事が脳内に残っている
2.身体のどこかに緊張が残っている
3.交感神経を高める習慣がある
4.副交感神経が活動しにくい環境がある
5.睡眠力が落ちている
これらを一つ一つ見ていくと、あなたがなぜ中途覚醒しているのかを理解することができると思います。
考え事の中には、
1)やるべきこと
2)解決できない悩み事
3)失敗した後悔
4)楽しい(楽しかった)こと
5)嫌なこと
6)不安なこと
7)イライラすること
8)恐れていること
9)悲しいこと
このようなことが、脳内に滞留していて、ほんの少しの余裕時間があるとついつい考えてしまうことが癖づいてしまい、睡眠中にも度々起こってしまう。
身体のどこかに緊張が残った状態で睡眠を取ろうとすると、呼吸が浅くなり、心拍数が増えてしまいます。
すると、長時間じっとしているのがつらくなってしまうので、睡眠の途中で目が覚めてしまうことがあります。
その緊張の原点は多くの場合【筋肉】にあります。
なので、深い睡眠を取りたい場合には、就寝前に十分緊張を緩めておく入眠の準備が必要になります。
緊張したまま、たとえ入眠はできたとしても、固まったままでは、寝続けることはできません。
睡眠の問題を抱えている人は大抵の場合
1)眠剤を飲んでいる
2)アルコールを飲んでいる
3)タバコを吸っている
4)コーヒーなどのカフェイン類を飲んでいる
5)辛味や塩分を好んで取っている
6)冷飲食が多い
7)湯船に浸からずシャワーだけのことが多い
このようなことを行っていて、気づかないうちに、交感神経が高ぶらざるを得ない体内環境を作ってしまっていることが多いのです。
ちなみに交感神経は活動の神経ですので、ゆっくりと眠ることはできなくなるのです。
睡眠はリラックス状態になっていることが最大の条件になります。
なので、
1)部屋が明るい
2)周りの環境がうるさい
3)嫌なにおいが邪魔をする
4)家族の帰りが遅い
5)家族のことを常に心配している
このような状態では、睡眠を取るための副交感神経が活動することができません。
そればかりか、内臓の中で、もっとも副交感神経と連動して働く【腸】の機能に問題がある場合には、睡眠の質はどうしても下がってしまうものなのです。
ちなみに、腸の機能を落とすには
1)あまり噛まずに食べる癖がある
2)四六時中何かを食べている
3)肝臓や膵臓の問題を抱えている
4)単純に大食い
5)宿便が溜まっている
6)胃下垂で腸を圧迫されている
7)腸下垂で骨盤内に押し詰められている
8)腹回りの筋肉や運動量が低下している
このような状態ではなかなか副交感神経は働くことができず、必然的に睡眠の質は低下してしまうものなのです。
睡眠には、以下5つの仕事があります。
1)消化吸収
2)疲労回復
3)身体成長
4)脳内整理
5)糞便形成
これらを副交感神経の活動の中でフルパワーに行っているのが睡眠です。
なので、睡眠を行う力(睡眠力)が常に活動できる状態が、質の良い睡眠を取るためには重要になります。
ところが、年齢とともに長く眠れなくなる場合があります。
これが、まさしく睡眠力が低下したということになります。
睡眠力=腎気
そして、
【腎気】=親から授かった元気を蓄えている場所
要するに、その人の寿命が睡眠の質に反映されるということになるのです。
1)寝つきが悪くなる入眠障害
2)寝たと思ったらすぐに寝覚めてしまう中途覚醒
3)もっと寝たいのに早く目覚めてしまう早朝覚醒
4)たくさん寝たつもりなのに疲れが取れない熟眠障害
これらが、睡眠の質が低下した、いわゆる睡眠力が落ちている状態を表わしているわけです。
睡眠はあくまでも疲労を回復させる唯一の時間帯です。
眠れなくなればなるほど疲労がたまり、身体は正常を保つことができなくなります。
「年取るとボロがどんどん出てくる」
という話があるように、腎気が低下した高齢者に睡眠がとれないことは多いものです。
単なる中途覚醒と考えることなく、早めに解決できると良いですね。